妄想…

学校から帰って
夕飯の手伝いをしながら
母と話す
学校であった出来事を
少しづつ 母の声が 遠くになる
…スイッチが 入る…
お母さんって呼んでる
この人は 誰?
お母さんを とったら 「○○○子」
名前を とったら 女の人
女の人を とったら 人間
お母さんって 何?
私の名前を 呼んでる この人は?
笑顔で話しかけてる この人は?
…だんだん 怖くなる…
その瞬間
足元に 家が 見える

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どんどん 身体が 浮いていく
家が 小さく 遠くに 見える

photo:01



その瞬間 地球が 遠く 足元に
上を見上げると 真っ暗闇

photo:02



どんどん 吸い上げられる
くるくる 回転しながら
吸い上げられる
…怖さは 全く ない…
気持ちいい程
吸い上げられていく
コツン…と 何かが
頭と背中に あたる
真っ暗闇に 白いドアーがある
そのドアーを 開けると
真青な空が 広がっている

photo:04



…私は…「やっぱりね」と一言
…そこで スイッチが 切れる…
お母さんの 居る台所に戻る
何事も 無かったふりで
心の中で呟く…
「あ~気持ち良かった」と
子供の頃の 妄想
今でも たまに 妄想中
yoshie miura


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